規約に○○が隠されている?利用規約を読むべきか否か

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出会い系をはじめ、あらゆるサービスを使うためには、利用規約やプライバシーポリシーに同意しないといけません。

しかし、これらの文章はとても長くて読みづらい上に、

  • 法律で決まっているから
  • 運営者が責任を逃れるため
  • ユーザーの行動を制限するため

など、ユーザーのためというより、運営者が自身を守るための内容がほとんどです。がんばって規約を読んだけれど、”当社は一切の責任を負いません”とばかり書いてあり、うんざりした経験がある人も多いのではないでしょうか。

こういった内容に加え、たとえ読んでいなくても”同意します”にチェックを入れてしまえば、サービスを利用できることから、多くの人は利用規約をまともに読むことはありません。

しかし、本当にそれでよいのでしょうか?規約はユーザーが時間と労力をかけてまで読む必要はないのか、読むことで得られることはないのか調べてみました。

読まなくても良い説

みんな使ってるサービスなら問題ない?

ユーザー数が多く長年続いているサービスは、公平性にかけていたり、法的に問題のある規約を設けていると、ユーザーからの指摘を受けたり、訴えられることがあります。

そうしたトラブルに対応していく過程で、規約やサービスの内容も練り上げられているので規約をわざわざ読まなくても安心して使えそうですよね。

今のfacebookやTwitter、Youtubeなど、規模の大きなサービスなら使うことに抵抗がないので、規約を読まずに同意してしまいがちです。

どうせ”責任を取りません”って書いてるだけでしょ?

「運営者が何かあった時に責任を取らないって書いてるだけなんだから、わざわざ読む必要もないよ」

「使い方はわかってるし、自己責任で使えばいいんでしょ」

こういった考えで規約を読まない人も多いはず。実際に利用規約が設けられるのは、

”ユーザーと運営者の間でトラブルが起きた時に、円滑に対応するため”

という理由がほとんどなので、間違った考えではありません。

一方的にユーザーが不利な規約は認められない

いくら規約に書いてあるからと言って、法に触れるような内容や、ユーザーが一方的に不利になる内容に効力は認められません。

そうでなければ、ユーザーが大事なお金を払って手に入れたポイントが、運営者のミスによって失われた場合でも

「ごめん、ミスって消えちゃった。また買ってね」

と言われても文句を言えないことになってしまうわけです。これはおかしいですよね。

”一切責任を負いません”といった類の文面は、消費者契約法により無効になる可能性が高いです。


第二節 消費者契約の条項の無効
(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)
第八条 次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。
一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項
二 事業者の…

e-Gov 電子政府の総合窓口

消費者の過失であれば運営者の責任を取る必要はありませんが、運営者の重大な過失や故意によって消費者に生じた損害の責任は取らなきゃいけないってことです。

その他にも、運営者が不法行為を行っていたり、サービスの欠陥を隠していたことに”文句を言わない”といった理不尽な規約は無効になります。

「ユーザーで守られていて、めちゃくちゃな規約に意味はないんだから、読まずに同意しても問題ないでしょ」

と考えることもできるかもしれません。

読むべき説

読まずに同意するとウソつきになってしまう?

もしあなたが真面目な人なら、規約をじっくり読んでいなくても、一通り目を通してから規約に同意しているはずです。

「規約を読んで同意してください」

そう書かれたうえで、チェックを入れたり”同意する”ボタンを押してる以上は、読んでいないのであれば嘘をつくことになってしまいますから。

もし、読まずに同意しているのであれば、何かトラブルがあった時に運営者から「規約にこう書いてあるでしょう」と言われても、嘘をついた後ろめたさから反論できないかもしれません。たとえそれが理不尽な内容だったとしても、、、

自分の身を守るのに気が引けてしまう。なんてことにならないよう、目を通すだけでもしておいたほうが良いかと思います。

サービスの良し悪しを判断する材料になる?

サクラしかいない、出会い系を装った詐欺サイトのようなものは、利用規約にまともなことを書いていません。

また、ユーザーがアップロードした著作物(絵や写真、文章など)に関する権利を、”完全に放棄”することを同意させるひどい規約も残念ながら存在します。

たとえユーザーは法律で守られているとはいえ、悪質なサービスを利用した結果、お金を騙し取られ、著作物を利用され、個人情報が流出したとなれば、大きな損害になります。

「訴えて賠償させてやる!」

と意気込んでも、そのためには弁護士を雇う費用や、さまざまな手続きに要する労力が必要です。お金を取り返したとしても、仕事や趣味、大事な人と過ごす時間を失うことになります。

そんなことは誰でも避けたいものです。

利用規約を読むことで、踏めばお金と労力を失う地雷のようなサービス(もしくはただの詐欺)を見極める判断材料を得られるのであれば、読むに越したことはないのでしょうか。

広告やアフィリエイトが書かない情報を得られる

最近、あなたがインストールしたアプリのことを思い出してみて下さい。そのアプリを知ったきっかけは何だったでしょうか?

おそらく、そのアプリをインストールするまでに、何かしらの広告やアフィリエイト記事などを通して、その魅力やメリットを伝えられていると思います。

しかし、そのアプリを使うデメリットや、アプリ内での禁止事項などを知る機会は、おそらくなかったと思います。

広告やアフィリエイト記事では、説得力を増すためにデメリットの一部を伝えることはあっても、できる限りユーザーにとって不都合な部分は隠します。

一方で利用規約には、できれば隠したいことも書かなければなりません。そのため、利用規約を読むことで、運営者が広告では決して伝えない、ユーザーにとって重要かつ不利益になるような情報も知ることができます。

例えば、、、

  • どのような方法でユーザーの情報を収集するか
  • ユーザーの個人情報をどんな目的で、どの範囲まで利用するか
  • どのような決済方法を用いるか
  • サービスを利用する上での禁止事項

などなど、広告などには載っていないけど、ユーザーが知っておくべき重要な内容も多々書かれているのです。

テレビCMや電車の中吊り広告に、小さ~い文字で長くて難しい文章が目立たない場所に書いてあることがありますよね。それと同じようなものです。広告主からすれば、書くメリットはないけれど、”重要だから必ずユーザーに伝えなさい”と法律で定められているから仕方なく書いているわけです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

利用規約は、運営者が自分たちを守るという役割が主ですが、それがサービスの円滑な運営に繋がり、質の向上に貢献している面もあります。良い規約であれば、ある意味ユーザーにとってもメリットになるわけです。

また、規約に同意を求められるタイミングは、今一度そのサービスを利用するか、やっぱり使うのをやめるか判断するときです。ここまできたら使いたい気持ちのほうが強いかもしれませんが、冷静に考える機会だと思ってみるのも良いかと

問題なのは、長くて読むのが大変だということですが、、、

利用規約を読むべきか否か、この記事を読んであなたにとっての答えが見つかれば幸いです。

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